どむろく(どぶろく)の味わいの決め手は?夏の気温も影響するとか!
2024年08月14日
日本酒はお米を原料につくられます。
以前のブログでは酒米の種類によって味わいの変化を少しだけご紹介しました。
https://www.keiryu.jp/info/678/
酒米の種類だけではなく、なんと、稲穂が大きく成長する8月の平均気温もお酒造りに大きな影響があるんだとか!
「今年の酒はよくコメが溶けてるね~」
なんてお酒好きの方がいうことを聞いたことがある方もいるかもしれません
この「コメが溶ける」というのが8月の気温と深い関わりがあるそうです
夏の気温でお米のデンプンの構造が変わる?
日本酒造りの工程をとっっっても簡単に言うとこんな流れ、、、
酒米を長時間水に浸し、蒸して『蒸米(むしまい)』にします⇒
そこに『麹(こうじ)』を加えることで蒸米に含まれるデンプンがブドウ糖へと変化!⇒
『酵母』がそのブドウ糖を食べ醗酵するとアルコールが発生!
「一麹(いちこうじ)・二酛(にもと)・三造り(さんつくり)」という言葉は麹と酵母がいかに大事かを表すことばですが、
おコメのデンプンもとっても大事ということもわかりますね✨
お米は『タンパク質』『脂質』『ビタミン』『ミネラル』、そして全体の70%を占める『デンプン』で構成されています。
穂が熟する8月頃、その期間の気温によってデンプンの構造が変わり、酒造りにも影響が出てしまうそう👀
房の長さが~~・・・・なんたらかんたら~で、結果!
気温が高くなる=おコメが溶けにくくなる
気温が低くなる=おコメが溶けやすくなる
おコメが溶けにくいと困るのはなんといっても酒粕の量が増えてしまうということ!
酒粕の量が増える=お酒の量が減る なので
これだけのおコメがあればこれだけはお酒が搾れると計画をたてていたのに
少ししかしぼれなかったよ~ということになってしまうこともあるそうです(><)
おコメが溶けにくいときにはどうするの?杜氏に聞いてみました!
年々、夏の平均気温は高くなるばかり、、、
最近は溶けにくいおコメばかりで苦労することも多いそうです。
酒粕の量が増え、しぼれるお酒が減るだけでなく、もちろん味わいなども変化します。
講じる対策は????
一、麹の作り方を変えてみる!
一、麹の量を増やしてみる!
一、蒸しの前の浸漬時間を延ばしてみる!
一、蒸米を急いで冷やして急いで醸す!
一、仕込みの配合を変えてみる!
一、汲み水を減らしてみる!
・・・・・などなど
とくに『どむろく』は影響が顕著で、溶けにくいおコメはすっきりした味わいになりやすく本当に難しいそう、、
その年の出来の違いを楽しむのも日本酒の醍醐味ではありますが、
毎年同じ味わいになるように、期待に沿えるよう、試行錯誤の戦いの毎日だそうです💣💣
「一麹(いちこうじ)・二酛(にもと)・三造り(さんつくり)」
おコメの種類や夏場の気温まで。。。
いろいろな影響をうけて味わいが決まる酒造り!酒の一滴は血の一滴!
ただただ「うまい」と言っていただけるよう精進を続ける毎日ですm(__)m